【徹底解説】ゼネコンとは?職種や仕事内容、やりがいについて

【徹底解説】ゼネコンとは?職種や仕事内容、やりがいについて

「ゼネコン」という言葉を聞いて「建設関係の会社だろう」と見当がつく人は多いと思いますが、具体的にどんな会社のことを指すのか正確に理解できている人は少ないのではないでしょうか。

この記事では、ゼネコンの事業内容や収入、やりがい、必要となる資格などを詳しく解説します。

目次

ゼネコンとは?どんな会社?

ゼネコンとは?どんな会社?

そもそも、ゼネコンとはどんな会社なのでしょうか。名前の意味から類似する業種との違いまで、詳しく解説します。

ゼネコンの意味

ゼネコンとは、英語の「General Contractor(ゼネラル・コントラクター)」の略で、日本語では「総合建設業者」を意味します。contractor(コントラクター)とは建設工事の請負者の意味であり、建物の設計から施工、アフターメンテナンスまでを総合・一括して請け負う会社を指します。

スーパーゼネコンとの違い

ゼネコンの中でも「スーパーゼネコン」と呼ばれる企業があります。一般的なゼネコンとスーパーゼネコンとの違いは、企業の規模や資金力です。

スーパーゼネコンとは、特に大規模なプロジェクトを多く受注している大手ゼネコンで、従業員数や売上高などの規模で上位5社(鹿島建設、大林組、大成建設、清水建設、竹中工務店)を指します。高い技術力と豊富な経験を持ち、ダムや空港など国内外で多くの大規模プロジェクトを手掛ける企業です。

サブコンとの違い

ゼネコンと似た言葉に「サブコン」があります。
サブコンは「Sub Contractor(サブ・コントラクター)」の略で、設備関連工事を専門的に担当する企業として、ゼネコンから工事を請け負います。ゼネコンとサブコンの違いは扱う工事の範囲や専門性で、大工や鳶職などの協力会社、電気工事、空調工事、衛生工事、設備工事などの専門工事会社などがサブコンに該当します。

工務店・ハウスメーカーとの違い

ゼネコンと工務店・ハウスメーカーとの違いは、扱う工事の種類や施工体制です。工務店は主に木造住宅の新築やリフォームを手掛ける企業で、地域密着型の企業が多く、個人顧客との密接な関係でサービスを提供しています。ハウスメーカーは、工業化された住宅の企画・販売・施工を行います。自社工場で部材を生産し、独自の施工方法を用いることで、高品質な住宅を短期間で提供します。

ゼネコンの職種やそれぞれの仕事内容

ゼネコンの職種やそれぞれの仕事内容

総合建設業であるゼネコンには、多彩な職種と仕事内容があります。ここでは主な職種とその仕事内容をご紹介します。

営業

受注のための営業活動のほか、発注者に対して提案や見積もりの作成を行います。具体的な仕事の流れは以下の通りです。

  • 顧客のニーズをヒアリングし、最適な提案を行う。
  • 関係各所との調整を行う。
  • 契約の締結を行う。
  • 顧客との良好な関係を築き、リピーターを獲得する。

営業には顧客のニーズを的確に把握し、最適なソリューションの提案が求められます。

設計

建物の設計図を作成する仕事で、建築物の構造・設備・コスト・デザインなどを考慮した高品質な設計を行うスキルが求められます。具体的な仕事の流れは以下の通りです。

  • 法令や基準を遵守しながら、安全で機能的な設計を行う。
  • 設計図を作成し、関係者と協議する。
  • 施工業者に対して、設計内容を説明する。

施工管理

工事現場の監督や、安全管理、品質管理、工程管理、原価管理などを担います。建物に付随する照明や空調などの設備の見積もりや発注、本体工事の計画、工法の検討、行政への申請、各種検査対応や現場での定例会議など、建設工事が計画通りに安全、かつ効率的に進められるように全体を管理する業務です。建設現場の責任者としてさまざまな関係者を取りまとめ、工事を成功に導く重要な役割を担っています。

施工管理の仕事内容をより詳しく知りたい人は以下の記事もあわせてご覧ください。

機電

機電職は、電気や給排水設備、タワークレーンなどの大型機械の組み立て・解体工事の担当です。工事の進捗に支障が出ないよう、工程の先を読んで工事に必要な機械や設備を計画・手配しつつ、施工計画の立案や作業の安全管理、保守メンテナンスも行います。

研究開発

建設の安全を守るための技術の研究開発や、エネルギーに関する技術の研究開発など、社内の研究所で技術や商品の開発を行います。近年、ゼネコンでは品質や生産性の向上を目的として、研究開発費を増やしている企業も多いです。

事務

経理、人事、総務などの事務全般を行います。オフィスワークを通してプロジェクトを円滑、かつ効率的に進めるために必要なさまざまなサポートを担当する立場です。契約管理や法務、広報なども含めて業務は多岐にわたり、会社の運営を支える重要な役割を担います。

ゼネコンの初任給や年収はどれくらい?

ゼネコンの給与・収入はどれくらいの水準なのでしょうか。
初任給や年収は企業によって差があるだけでなく、学歴や職種、役職、勤務エリアなどによっても違いがありますが、初任給は18万円台前後〜33万円ほど、大卒の平均は25万円前後です。高専・専門学校卒から大学学部卒、博士課程修了まで、学歴によって差があり、採用職種や勤務エリアによっても、1万円から5万円くらいまでの差が出ることがあります。

平均的な年収は、30歳で450万円~600万円、40歳では600万円~900万円となっており、一般的な正社員の平均年収458万円よりも高い水準といえます。

ゼネコンで働くやりがいや魅力

ゼネコンで働くやりがいや魅力

ゼネコンで働くやりがいや魅力は多彩です。

ゼネコンの仕事は完成後も長期間にわたり使用され続けます。例えば、道路や橋梁は何十年にもわたって地域社会の基盤となり、人々の生活を支えるため、よく「地図に残る仕事」と表現されています。また、携わるプロジェクトの規模も大きいものが多く、道路、橋梁、病院、学校などの社会インフラに関わることもあり、規模の大きい建設工事でさまざまな知識とスキルを身につけられるだけでなく、社会貢献度の高い仕事にも携わることのできる環境ともいえます。

建設現場では複数の役割を持つスタッフが関わるため、多くの関係者と協力してプロジェクトを成功に導く達成感、チームで協力して一つの目標を達成する喜びを味わえることも、大きなやりがいの一つとなります。

さらに、ゼネコンは比較的堅調な経営基盤を持つ企業が多く、安定した収入を得られるのも魅力であり、住宅手当、家族手当、退職金などの福利厚生が充実している企業が多いこともメリットです。

ゼネコンで働くのに必要な資格はある?

ゼネコンで働く際に役立つ資格はさまざまありますが、職種によっても違うためはじめから持っていなくても働くことができます。ただし、以下のような資格があると職種によっては有効です。

建築士

建築物全般の設計監理業務に携わる際に必要な国家資格です。二級建築士と一級建築士で難易度が変わり、建築計画、構造、施工、法規、製図といった試験内容があります。
二級建築士では設計できる建物の規模に制限があり、小規模な建築物での設計・工事管理を行えます。一級建築士の資格になると業務範囲は広がり、大規模な建造物での設計を行えるようになります。メインで該当する職種は設計職です。

建築施工管理技士

建築工事の施工管理業務に携わる際に重要な国家資格です。2級建築施工管理技士と1級建築施工管理技士があり、主に建築学や施工管理法、法規が試験内容になります。

2級と1級とで扱える範囲に差はありますが、安全管理、品質管理、工程管理、施工計画、下請け業者との調整、関係官庁への届け出などが仕事内容となります。メインの該当職種は施工管理職です。

建築における施工管理についてより詳しく知りたい人は以下の記事もご覧ください。

土木施工管理技士

土木工事の施工管理業務に携わる際に重要な国家資格です。2級土木施工管理技士と1級土木施工管理技士があり、土木一般や専門土木、施工管理、薬液注入などの知識が問われます。

資格を取得することで、土木工事の施工計画の作成、安全管理、品質管理、工程管理に関わることができます。メインの該当職種は施工管理職です。

土木施工管理技士については以下の記事でより詳しく解説しています。

電気工事施工管理技士

照明設備や発電設備、信号設備など、電気工事に関わるさまざまな施工管理業務に携わる際に重要な国家資格です。2級電気工事施工管理技士と1級電気工事施工管理技士があり、試験は全てマークシート方式となっています。電気工学や電気設備、施工管理法、法規が試験内容になります。

電気工事施工管理技士の資格を取得することで、電気工事に関する施工計画の作成、安全管理、品質管理、工程管理に関わる仕事ができます。メインの該当職種は施工管理職です。

電気工事施工管理技士についてより詳しく知りたい人は以下の記事をご覧ください。

衛生管理者

建設現場の衛生管理業務に携わる際に必要な国家資格です。労働基準法、労働安全衛生法、労働生理などが試験内容になります。

労働安全衛生法に基づき、事業場や建設現場での労働者の健康障害の防止のために必要な措置を講じます。

まとめ

ゼネコンとは、建設物の工事を一貫して受注し、竣工まで全体の責任を負う総合建設会社です。同じ会社内でもさまざまな職種があり、求められる資格なども違いがあります。

ゼネコンはただ建物を建てるだけでなく、社会インフラを支える重要な役割を担っています。決して楽な仕事ではありませんが、それだけに魅力ややりがいも大きい仕事です。ゼネコンの仕事に興味がある人は、ぜひこの記事を参考に、自分に合った企業を見つけてみてください。

株式会社ネオコンストラクション
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