施工管理は文系出身でも活躍できる?学歴の必要性と求められるスキルを解説

施工管理は文系出身でも活躍できる?学歴の必要性と求められるスキルを解説

施工管理を目指している人の中には、文系出身の人も多くいると思います。施工管理では主に四大管理と呼ばれる業務を行いますが、その中で数字を扱う場面が多々あるため、文系だと活躍するのが難しいと考えている人もいるのではないでしょうか。

この記事では、「施工管理は文系出身でも活躍できるか」について解説します。施工管理における学歴の必要性や、求められるスキルについて知りたい人は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

施工管理は文系でも活躍できる?

施工管理は文系でも活躍できる?

施工管理は、文系・理系といった学歴は関係なく活躍できます。施工管理の業界では「人材不足」「労働人材の高齢化」が課題となっており、未経験者であっても積極的に採用し、実務の中でスキルを身につけられる仕組みがつくられています。工学的な専門知識があればより実務でいかすことができますが、業界全体の変化により文系出身者などの専門外の未経験者でも、施工管理として活躍できるようになったといえるでしょう。

ただし、施工管理に必要な専門知識を得るためには勉強が必要です。しばらくの間は施工管理技士の有資格者をサポートしながら、実務経験の中で専門知識を得るために勉強を続けることになるでしょう。施工管理の仕事では数字を扱う機会が多いため、初めの頃は多少の苦労を伴いますが、向上心があれば十分活躍できるといえます。

文系出身でも施工管理の資格は取得できる?

前提として施工管理の仕事に就くうえで資格は必須ではないため、学歴を気にする必要はありません。施工管理の資格である「施工管理技士」は、文系出身であっても、実務経験を積みながら勉強を進めれば誰でも取得可能です。

文系出身で施工管理技士資格の取得を考えている場合は、以下の受検資格をチェックしておきましょう。

施工管理技士の受検資格

施工管理技士を取得するには受検資格が設けられており、その条件を満たさなければなりません。令和6年3月31日までは2級の第一次検定以外は学歴に応じた実務経験年数が条件となっており、未経験から取得を目指すには時間がかかっていました。

ただし、令和6年4月1日からは2級・1級の第一次検定に関しては年齢条件のみで受検できるようになり、第二次検定に関しても条件が緩和されています。

2級施工管理技士の受検資格

以下は、令和6年度から適用される2級施工管理技士の受検資格です。

第一次検定第二次検定
17歳以上
(当該年度末時点)
2級第一次検定合格後、実務経験3年以上(建設機械種目については2年以上)
1級第一次検定合格後、実務経験1年以上

参照:国土交通省|令和6年度以降の技術検定の基本的な方針について

1級施工管理技士の受検資格

以下は、令和6年度から適用される1級施工管理技士の受検資格です。

第一次検定第二次検定
19歳以上
(当該年度末時点)
1級第一次検定合格後、
実務経験5年以上
特定実務経験(※)1年以上を含む実務経験3年以上
監理技術者補佐としての実務経験1年以上
2級第二次検定合格後
実務経験5年以上(1級第一次検定合格者に限る)
特定実務経験(※)1年以上を含む実務経験3年以上(1級第一次検定合格者に限る)
  • 特定実務経験
    請負金額4,500万円(建築一式工事は7,000万円)以上の建設工事において、監理技術者・主任技術者 (当該業種の監理技術者資格者証を有する者に限る)の指導の下、または自ら監理技術者・主任技術者と して行った経験。

参照:国土交通省|令和6年度以降の技術検定の基本的な方針について

施工管理で文系に求められるスキルとは

施工管理で文系に求められるスキルとは

文系出身でも施工管理で活躍できますが、業務で求められるスキルは身につけておく必要があります。以下では、施工管理で文系に求められる主なスキルを5つ紹介します。

  • コミュニケーションスキル・リーダーシップ
  • 基本的なPC・事務スキル
  • 最低限の計算スキル
  • スケジュール管理能力
  • 問題解決力・危機管理能力

コミュニケーションスキル・リーダーシップ

文系で施工管理を目指す場合、コミュニケーションスキルとリーダーシップは非常に重要な能力です。施工管理は施主や設計士、作業員・協力会社など、多くの関係者とコミュニケーションをとりながら工事を進めていきます。相手の意見を丁寧に聞き、自分の考えをわかりやすく伝えられる能力があれば、スムーズに工事を完成へと導けるでしょう。

また、現場の作業員をまとめ工事を着実に完成させるためには、リーダーシップも欠かせません。目標達成のビジョンを示し、作業員の意欲や働きやすい環境をつくりあげるスキルが求められます。文系でも工事の目的や工程を理解し、的確な判断のもと作業員を導けるコミュニケーションスキルとリーダーシップがあれば、施工管理職として活躍できるでしょう。

基本的なPC・事務スキル

施工管理の業務では、Word・Excelなどの基本的なPC操作スキルや事務スキルが求められます。Wordでは作業手順書や現場関係書類などの文書作成を行うため、事務スキルが必要となり、工程表や原価管理表などの表計算やグラフ作成にはExcelの基礎スキルが必須です。

Office系ソフトのほかに、CADソフトの操作スキルも求められる場面があるでしょう。CADは施工図を作成・修正するソフトで、製図の際に活用します。PCスキルやCADスキルは実務を通じて習得可能ですが、書籍や動画などで独学でも学べるため、事前にある程度習得しておくことが望ましいでしょう。

最低限の計算スキル

文系出身でも施工管理において最低限求められる計算スキルとは、原価管理で必要となる数量やコストの計算です。原価管理では工事に要する材料費や人件費、労務費などを試算し、利益が確保できるように工事予算を算出する必要があります。

計算スキルに不安を抱えている場合もあるかもしれませんが、簡単な計算とExcelなどの処理ができれば、適切に原価管理を行えるでしょう。原価管理の計算スキルは実務を通じて向上させられるため、意欲があれば文系でも問題なく習得できます。

スケジュール管理能力

施工管理の仕事で最も重要なスキルのひとつが、スケジュール管理能力です。工期内に竣工させるためには、工程ごとの作業内容や期日、必要な資材・人員などを綿密に計画し、進捗状況を常に把握しながら必要に応じて調整していきます。

一連のスケジュール管理の方法は実務経験の中で習得していくことができますが、まずは自分自身の時間管理ができることが大切です。加えて、予定通りに進まなかった場合の対応策も考えておかなければなりません。文系理系関係なくスケジュール管理能力は必要なため、自身のスケジュールを管理しながら身につけましょう。

問題解決力・危機管理能力

問題解決力・危機管理能力は、施工管理の管理業務において非常に重要なスキルです。工事現場では日々さまざまな問題が発生します。たとえば、事故の発生や重機トラブル、悪天候による作業の遅れなど、予期せぬ事態が多発するでしょう。こうした場合に最適な解決策を考え、実行に移す能力がなければ工事全体の遅延や品質低下を招きかねません。

また、建設現場では常に危険が伴うため、事故やトラブルに対する危機管理も重要です。作業員の安全を確保し、近隣住民への迷惑防止など、現場のリスクを常に意識して事前に対策を立てておくことが大切です。

問題解決力・危機管理能力を身につけるには、日常生活の中で発生した問題やトラブルの原因を分析し、適切な解決策を導き出すように意識してみてください。また、ビジネス書や自己啓発書などを読み、問題解決力・危機管理能力に関する知識を身につけるのもおすすめです。

文系の施工管理が選べるキャリアプラン

文系の施工管理が選べるキャリアプラン

文系・理系は関係なく、施工管理としてのキャリアプランは変わりません。実務経験を着実に積んでいけば、施工管理の知識や技術を身につけることができます。

また、施工管理技士の資格取得もおすすめです。施工管理技士とは施工管理の知識や技術を証明する資格で、取得すれば就職や転職の際に有利になるでしょう。令和6年度から施工管理技士の受検資格の条件が緩和されるため、文系出身者でも挑戦しやすくなります。

資格を取得すると「主任技術者」「監理技術者」になることができ、キャリアアップにつながります。また、資格手当が支給されるケースが多いため、年収アップも期待できるでしょう。

まとめ

文系出身も施工管理として活躍できる!

施工管理は文系出身でも活躍できる仕事です。原価管理や工程管理など、数字を扱う業務があるため、数字を扱うことに自信がない場合は慣れるまで苦労する可能性がありますが、実務の中でスキルアップを目指せます。

施工管理として活躍するには、コミュニケーションスキルやスケジュール管理能力、問題解決能力などを求められます。向上心がある人であれば十分に活躍できる可能性があるため、文系だからと諦めず挑戦してみてください。

株式会社ネオコンストラクション
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