施工管理としてスキルアップしたくても、「何を勉強すればいいのだろう？」「どうやって勉強を進めればいいのだろう？」と疑問に思っている人もいるでしょう。
仕事で忙しい中、勉強するのであれば効率良く進めたいものです。この記事では、施工管理のスキルアップにおすすめの資格や勉強方法について解説しています。現場で活躍するために、より深い知識を身につけたい人は、ぜひ最後まで読んでみてください。
施工管理としてスキルアップするなら施工管理技士の資格取得がおすすめ
施工管理としてスキルアップを目指すなら、主任技術者や監理技術者を務めるうえで必要な施工管理技士資格を取得するのがおすすめです。主任技術者は各現場に配置が必要なポジションで、工事が円滑に進むよう現場を管理する役割があります。また、監理技術者は各営業所に配置が必要で、工事の契約や進行を技術面からサポートします。
これらの責任のある仕事につくことを目指すことによって、自然と知識や情報が集まり、スキルアップへつなげることができるでしょう。
施工管理技士の資格取得に必要な勉強時間は100〜300時間
施工管理技士の資格を取得するために必要な勉強時間は、100〜300時間といわれています。仕事をしながら資格の勉強をする人が多いため、勉強時間の確保に苦労するかもしれません。
施工管理技士の試験は決して合格率が高くはないので、しっかりと対策して試験に臨む必要があります。1日1時間でも良いので、少しずつ時間を確保し勉強を進めていきましょう。
施工管理技士の勉強方法4選
施工管理技士の資格取得に向けて勉強する方法を4つ紹介します。どの方法が自分に合っているかを考えながら読んでみてください。
- 参考書を購入して独学で勉強する
- 専門学校に通う
- 通信教材で勉強する
- 模擬試験を受ける
参考書を購入して独学で勉強する
参考書を購入して独学で勉強する方法は、勉強計画を自分で立てるのが好きな人や、スキマ時間を活用しながら自分のペースで勉強したい人におすすめの勉強法です。市販されている参考書での勉強になるため、学校や通信教材に比べると試験勉強にかける費用を抑えられます。一方で、計画的に進められないと試験までに勉強が間に合わない可能性がある点や、わからないことがあっても自力で解決しなければならない点に注意する必要があります。
専門学校に通う
専門学校に通うのは、ある程度まとまった勉強時間を確保できる人や、自力で勉強するのが苦手な人におすすめします。同じ試験への合格を目指している仲間と一緒に勉強できることや、わからないことを先生に直接聞けることなどがメリットです。ただし、授業があるので時間が拘束され、独学で勉強するよりも費用はかかります。
通信教材で勉強する
通信教材で勉強する方法は、独学で勉強するのは不安だけれどできるだけ費用を抑えたい人におすすめしたい勉強法です。独学と同様に、自分のペースで勉強を進められます。教材によっては教師に質問できるサポート体制がついている場合もあるため、わからないことを自力で解決するだけでなく、詳しい人に質問することも可能です。参考書のみで勉強するよりは費用がかかるケースが多いものの、独学よりもサポートがある分心強いでしょう。
模擬試験を受ける
いずれの勉強法で試験勉強を進めていても、模擬試験を受検することはおすすめです。本番と同じ時間配分で問題を解き終える訓練や、自分の現在の知識レベルを確認するうえで役立ちます。模擬試験はWebサイトにて無料で受けられるものがあるので、定期的に受検して試験勉強の戦略を立てる際に活用しましょう。
施工管理技士の勉強を独学でする際の3つのポイント
施工管理技士の勉強を独学で行ううえで押さえておきたいポイントを3つ解説します。それぞれのポイントについて詳しくみていきましょう。
- 勉強の計画を立てる
- 過去問を繰り返し解く
- 丸暗記ではなく理解しながら解く
勉強の計画を立てる
独学で勉強するうえで最初にやるべきことは、計画を立てることです。試験日から逆算して、参考書を1日に何ページのペースで進めていくかを計算します。参考書を一度読んだだけでは完全には理解できないことがほとんどなので、繰り返し解くことを前提に計画を立てましょう。計画を立てる際は、体調不良や急用などで勉強できなかったときのため、週に1日は予備日を設け、進捗を調整できるようにすることをおすすめします。
過去問を繰り返し解く
参考書だけではなく、過去問を活用して勉強することも大切です。参考書で内容を理解して問題が解けるようになった後は、本番の試験形式に合わせた時間配分で解答を終えられるようになる必要があります。また、勉強して理解したと思っても本番の試験で出題されたときに、適切にアウトプットできるとは限りません。
数年分の過去問をさかのぼって解き、時間配分や知識をアウトプットする力を身につけましょう。
丸暗記ではなく理解しながら解く
勉強する際は内容を丸暗記するのではなく、理解しながら解くことが大切です。丸暗記するだけでは、応用問題が出題された際に解答できなくなってしまいます。「なぜこの答えになるのか」を自分の言葉で説明できるようになっておくと、応用問題にも対応できるようになるでしょう。
施工管理技士の試験は第一次検定と第二次検定に分かれている
施工管理技士の試験は2級と1級の2段階で、それぞれ第一次検定と第二次検定にわかれています。2級施工管理技士の資格を取得すると主任技術者、1級施工管理技士の資格を取得すると監理技術者のポジションを担えるようになります。また、第一次検定に合格すると技士補の称号が与えられるので、主任技術者や監理技術者の補佐としてキャリアを積むことが可能です。
施工管理技士の合格率は試験の種類により異なる
施工管理技士の合格率は試験の種類により異なります。各試験の合格率を表にまとめたので、参考にしてみてください。
| 等級 | 検定区分 | 合格率 | |
|---|---|---|---|
| 建築施工管理技士 | 1級 | 第一次検定 | 46.8％ |
| 第二次検定 | 45.2％ | ||
| 2級 | 第一次検定 | 42.3％ | |
| 第二次検定 | 53.1％ | ||
| 土木施工管理技士 | 1級 | 第一次検定 | 54.6％ |
| 第二次検定 | 28.7％ | ||
| 2級 | 第一次検定 | 64.0％ | |
| 第二次検定 | 37.9％ | ||
| 電気工事施工管理技士 | 1級 | 第一次検定 | 38.3％ |
| 第二次検定 | 59.0％ | ||
| 2級 | 第一次検定 | 55.6％ | |
| 第二次検定 | 61.8％ | ||
| 管工事施工管理技士 | 1級 | 第一次検定 | 42.9％ |
| 第二次検定 | 57.0％ | ||
| 2級 | 第一次検定 | 56.8％ | |
| 第二次検定 | 59.7％ | ||
| 電気通信工事施工管理技士 | 1級 | 第一次検定 | 54.5％ |
| 第二次検定 | 37.4％ | ||
| 2級 | 第一次検定 | 59.1％ | |
| 第二次検定 | 35.6％ | ||
| 建設機械施工管理技士 | 1級 | 第一次検定 | 26.4％ |
| 第二次検定 | 52.7％ | ||
| 2級 | 第一次検定 | 42.8％ | |
| 第二次検定 | 68.2％ | ||
| 造園施工管理技士 | 1級 | 第一次検定 | 44.0％ |
| 第二次検定 | 46.0％ | ||
| 2級 | 第一次検定 | 56.7％ | |
| 第二次検定 | 40.6％ |
参照：国土交通省｜令和4年度1級建築・電気工事施工管理技術検定「第一次検定」合格者の発表
国土交通省｜令和4年度 建築・電気工事施工管理技術検定（1級・2級） 「第一次検定（2級後期）」及び「第二次検定」合格者の発表
国土交通省｜令和4年度1級土木施工管理技術検定「第二次検定」の合格者の発表
国土交通省｜令和4年度 2級土木施工管理技術検定 「第一次検定（後期）」及び「第二次検定」合格者の発表
国土交通省｜令和4年度 1級管工事・電気通信工事・造園施工管理技術検定 「第一次検定」合格者の発表
国土交通省｜令和4年度管工事・電気通信工事・造園施工管理技術検定（1級・2級） 「第一次検定（2級後期）」及び「第二次検定」合格者の発表
国土交通省｜令和4年度建設機械施工管理1級､2級第一次検定合格者の発表について
国土交通省｜令和4年度建設機械施工管理1級､2級第二次検定 合格者の発表について
まとめ
自分に合った方法で施工管理技士の勉強をしよう
施工管理技士の資格を取得するためには、100〜300時間の勉強が必要といわれています。独学で勉強する方法や学校に通う方法など、勉強法はさまざまです。自分に合った勉強法で、合格を目指しましょう。
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